2013/01/28

『 夜のサーカス小屋 』



月夜、で思い出すのはあの日のモンゴルでの夜。

どこまでも続く草原を、
灯りのともるテントから遠ざかるようにどんどん歩いた。
真っ暗闇を味わいたくて。

でもテントはもう見えないくらいに離れたのにまだ辺りは明るい。

不思議に思っていると、それは月明かりだった。
月の光があんなにも明るいことを初めて知って
私は本当にびっくりしたのだ。

それ以来、わたしは月をずっと好きになった。