2011/11/21

『 風の吹くとき 』





いつになっても新しい発見があるというのは
嬉しいものです。


私は短編小説が好きなのですが
最近読んだ宮本輝の短編「五千回の生死」は
最近読んだ本の中でもぐっと胸をつかまれる作品で
読み終えて涙が出そうになりました。


「水だと思って飲んだら血だった」
と感じさせるような小説を書きたいと願い続けてきたという筆者。
まさに魂を揺さぶられるようなすばらしい作品でした。


もうひとつ、胸を揺さぶられるような出会い。
Fleet Foxesというバンドがつむぎ出す音楽。
「Helplessness Blues」というアルバムを聴いて
がつんとやられました。
旅に出ているような、森の中ををさまよっているような
そんな気分にさせられる音楽。聴いてすぐ胸の奥に届きました。
今の季節にとても合うアルバムだと思います。


いずれにしても
真摯に何かを創りだそうという姿勢が感じられる作品は
どうしようもなく人の心をうちますね。